消費者金融などでお金を借りるとき、必ず年収を書く欄がありますよね。
貸す側としては、その人の返済能力に応じて限度額を決めますし、収入によって信頼度を図るため年収欄が設けられているのは当然といえば当然のことです。
ただ、ここでひとつ疑問が出てきます。
『この年収って自己申告だから嘘ついてもバレないんじゃないの?』
こういう風に一度は思ったことのある人も多いのではないでしょうか?
今回は、申込みの際に書く年収について掘り下げていきたいと思います。
目次
実際、嘘をついたとしても少額ならばれない
結論から言えば、嘘をついたとしても少ない額であればバレることはありません。
どこからが少額で、どこからが大きな額なのか?というのに明確な基準はありませんが、一般的には端数を省略する程度であれば許容範囲だといわれています。
例えば、実際の年収が460万円の人の場合は年収500万円と書くなどです。
キャッシングでは収入の厳密な調査は行われていない
借り入れ審査の段階で、厳密な収入の調査が行われるのであればバレる可能性がありますが、実際のところ消費者金融などではそこまで厳密な調査をしていません。
年収に関する調査といえば、その人の勤務先、勤続年数、役職、年齢などと年収欄に書かれた数字を見比べて、不自然ではないかどうかを判断することくらいです。
消費者金融などの各金融機関では、今までに蓄積している膨大なデータを基に、勤務先や年齢などがわかれば概ね正確な年収を算出することができるわけです。
大手消費者金融の場合には、銀行との結びつきも強いため、より正確な年収の算出が可能になるといわれています。
ただ、あくまでも調査はこのような手法によって行われているのであって、直接銀行口座の振り込み履歴などを確認されるわけではありません。
そのため、ある程度の水増しくらいではバレることはないのです。
大きな水増しは、ほぼ確実にバレる
一方、大きな金額の水増しはほぼ確実にバレると言っていいでしょう。
例えば、実際に年収が350万円なのに、年収700万円と申告するなどです。
ここまでの水増しになってくると、勤務先や年齢さえも嘘をつかなくては辻褄が合わなくなってしまいます。
ですが、勤務先や年齢の嘘はさすがにバレるというのは誰にでもわかりますよね。
勤務先は在籍確認などでバレますし、年齢は本人確認書類で容易にバレてしまいます。
意図的な虚偽記載は大きな代償を支払うことに・・・
もし大きな年収の水増しをして、それが虚偽記載であると発覚した場合には、二度とその金融機関を利用することはできなくなってしまいます。いわゆる、ブラックリストに載るというやつです。
上にも書きましたが、金融機関というのは横の連携もかなり強いため、ひとつの有名金融機関でブラックリストに載ってしまうと、他の金融機関も同様に利用できなくなってしまうというのはよくあるケースです。
虚偽記載自体で犯罪に問われることはありませんが、ブラックリストに載るというのはそれと同じくらい厳しい制裁です。
当然、信用情報にも傷が付きますので、クレジットカードの新規発行や、キャッシング以外のマイカーローン、マイホームローンなどに関しても審査が通りづらくなるのは確実です。
1回の虚偽記載でこれだけの代償があるということを事前に知っていれば、年収で大きな水増しをするという人は流石にいないのではないでしょうか?
いきなり虚偽記載と判断されるのか?
嘘の年収を書いた場合、何の確認もなくいきなり虚偽記載と判断されるのかどうか?ということについては、各金融機関の判断に委ねられています。
ただ、これも度合いの問題で、例えば実際の年収が350万円なのに、年収2,000万円などと書いた場合には何の確認もなしにいきなり虚偽記載と判断されても文句は言えません。
逆に、実際の年収350万円を500万円と書いたくらいでは、いきなり判断されるのではなく確認が入ることのほうが多いようです。
確認というのはいわゆる収入証明書類の提出を求められます。
年収で嘘をつく=審査に通りやすくするため?
そもそもですが、なぜ年収で嘘をつく必要があるのか?というところを考えてみましょう。
人それぞれ理由はあると思いますが、大半の人は『年収が高いほうが審査に通りやすいから』という理由だと思います。
冒頭で書いたように、年収=信頼度につながるため、確かに年収は高いほうが審査には通りやすい傾向にあります。
ただ、審査に通るかどうか心配するほどの年収である場合には、その他の条件で審査落ちする可能性があります。
というのも、大手消費者金融はアルバイトやパートであっても審査に通る可能性のあるものです。つまり、月収10万円やそれ以下であっても、審査に通過している人はいるということ。
もし今、『審査を通過するためには高い年収が必要だ』と思っている場合には、まずその認識が間違っています。あくまでも安定収入があれば収入面では審査条件をクリアしているということを知っておきましょう。
端数を省く程度の水増しでは審査に影響はない
ここまで見てきて、感の良い方であればすでにお気付きの通り、許容される範囲内での水増し程度では審査に大きな影響は与えないのです。
見方を変えれば、審査にさほど影響がないからこそ、その程度であれば許容されているとも言えます。
金融機関も金融のプロである以上、貸し倒れリスクというものは常に考えています。
そのため、簡単な審査に見えても、その裏ではしっかりとしたデータを基にリスクを排除するような審査が行われているのです。
年収を書く場合には、あくまでも忠実に書くことを意識し、金融機関の目を欺こうという考えは捨てたほうが自分のためになると言えます。